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2024.08.01

製造業の割り込み依頼に対応した生産計画システム化での解決策

中小企業の製造業では、大手のお得意様からの急な製造依頼が発生し、生産計画を修正しなければいけない事態が起こることがあります。そんなときは、事前に計画していたスケジュールを変更することに大変手間が掛かり、計画作成者の負担も大きくなることでしょう。どうすれば効率良く変更を行うことが出来るのか、今回は急な生産計画の修正を行わなければいけない際の対応について説明いたします。

 

【目次】

1.中小企業の製造業によくある生産管理業務の生産計画の属人化とは

2.生産計画を手動のエクセル作成からシステム化し業務効率をアップ

3.まとめ

 

1.中小企業の生産管理業務でよくある生産計画の属人化について

 

中小企業では、生産計画を作成する際に、生産管理部の作成担当者が受注情報を元にエクセルで計画書を作成する現場を目にする事がよくありますが、その場合には、作成された生産計画書を元に各製造部門への指示書を印刷して、現場の作業工程が進んで行くことが大半で、生産計画書は全ての製造工程のかなめになっています。そのため、生産計画書を作成、修正出来る担当者は従来、全ての部門をよく理解しているベテランの担当者になりがちで、生産計画作成の業務が属人化してしまい、作成した担当者以外が修正することが出来ないが事態が発生し、急ぎの追加開発の調整変更に対処出来ず、新たなビジネスチャンスを逃がしたり、お得意様をお待たせしてしまうことなどが起こってしまいます。また、エクセルの生産計画書自体が複雑になり過ぎて修正に耐えられず、あらたに生産計画書をイチから再作成することになり、大きな時間のロスが発生してしまうなどの弊害もあり、場合によっては、作成担当者が不在の影響で、現場での優先順位も分からなくなり、欠品を恐れた在庫が余ってしまったり、前工程での作業が終了しないため、後工程での無駄な待ち時間も発生したり、担当者頼りの生産計画書の作成では無理や無駄が頻発いたします。

 

2、生産計画を手動のエクセル作成からシステム化して業務効率をアップ

 

エクセルの生産計画書には他にも問題点を含んでいます。例えば、生産実績のフィードバックがなされないため、現在の受注状況や現場の機械の稼働状況が把握出来ずに、お客様からの納期調整や追加発注、割り込みの開発依頼の問い合わせが有った場合に対応出来ずに、信頼を落とすことに繋がり、納品遅れが発生してご迷惑をお掛けすることが起こったりいたします。そこで、それらの問題点を解決するため、生産状況が各部門でリアルタイムに把握が出来、突然の計画変更にも柔軟に対応出来る生産管理システムの導入を検討しては如何でしょうか? なぜならば、製造業での突然の計画変更はまれに起こる、驚く様なことではなく、日常的に発生する当たり前の出来事で、そのたびに大きな時間をロスすることは無駄以外の何ものでもありません。通常、計画変更が発生した場合は各部門の製造の進捗状況や優先度、納期などを調整して生産計画を立て直すと言う処理が必要になりますが、そのたびに業務担当者に負担がかかり、現場連携のタイムラグも発生いたします。しかし、生産管理システムを導入することによって各部門の状況を全てリアルタイムで把握する事が出来、部門間での対応もスムーズに行えるため、突然の計画変更にも、各部門や納期に影響が少ない様にシステムが独自に判断をして計画を自動作成することが可能になります。また、特定の担当者で無くても生産計画の作成が可能になり大幅な作業時間の短縮も見込めます。

 

3.まとめ

 

突然の製造依頼は頼んで来ているお客様も、そのまた先にいるお客様の希望に対応するために、お願いをして来ていることでしょう。したがって、そのチャンスを物に出来れば、他社との差別化や付加価値を得ることが出来、お得意様からの信頼を得て、更なるビジネスチャンスが広がること思います。生産計画を作成するための人件費を掛けるくらいならば、そのコストをシステム化に投入して、お客様の要望に対応を出来る様にして、無理、無駄を無くすためにも属人化からの脱却を進めましょう。

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