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システム開発会社が教える中小企業の製造業における受注情報管理システムの構築
中小企業の製造業では受注情報の管理をアナログ方式で行っている企業が多々存在しますが、お客様から、電話やFAX、電子メールなど、様々な媒体で届く情報を受注伝票に記入し管理する場合、聞き間違いや転記ミスなどのヒューマンエラーが発生し、情報化が正確に行えないことがあります。
また、受注伝票を保存するだけでは、いつ、どこのお客様から、どの様な注文をどのくらい受注したかの検索に時間がかかり、お客様からの問い合わせに適切に対応することができません。
製造業のお客様にシステム開発や構築のご提案をおこなう中で、この情報管理のシステム化が高い確率で話題に上がります。
今回は、システム開発会社の目線から、貴重な受注情報を適切に管理し、有効に活用するための情報システム構築方法を解説します。
【目次】
1.中小企業の製造業における受注管理の流れと適切な情報保存方法の構築
1.中小企業の製造業における受注管理の流れと適切な情報保存方法の構築
製造業の受注管理プロセスは電話やFAX、電子メールなどによるお客様からの初回のコンタクトから始まります。この段階でお客様からのニーズや要求に関する情報をヒアリングし、企業はこの要求を満たすことができるかどうかを判断します。
次に見積の作成およびお客様への提出を行い、 見積内容がお客様と合意ができた場合は、受注伝票を作成し、社内の適切な部署に対応を依頼します。見積の提出は1回だけで済む場合もありますが、他社と競合している場合は複数回提出するケースもあります。見積金額と取引条件に問題が無ければ、注文を確定し契約を締結します、契約締結前には、価格以外の条件で後々トラブルに発展しないよう、製品の保証や納期、支払い方法や期日などを十分に確認します。
契約が成立し注文が確定したら、注文内容の登録をします。この情報が営業部門や生産部門、検査部門、出荷部門の担当者に共有されます。お客様との取引がはじめての場合は、お客様情報の登録も行います、この契約情報とお客様情報が今後のお取りでの重要な情報になりますので、特に適切に保存をするようにします。
2.製造業の受注管理プロセスで発生しやすい課題とシステム化のメリット
受注管理は見積もりから注文書作成までの工程において様々な作業があり、手順も複雑化する傾向にあります。
また、得意先ごとに取引条件も異なるため、Excelなどを活用したアナログな管理ではヒューマンエラーが起こります。例えば受注業務でよくあるミスとしては、電話対応時の聞き間違えや記入漏れ、受注データの入力ミスなどがあげられます。また、Excelを活用した受注管理の場合、データが最新かどうかの判別が難しく、誤った数値が混入する可能性があります。
他にも、業務が多岐にわたり複雑になっている場合は属人化が起こりやすくなります。例えば電話での受注業務は、顧客の注文履歴や対応方法を熟知している担当者に業務が集中することが多いですが、属人化は担当者が対応出来なかった場合に、作業が停滞する場合や、質が低下しクレームに繋がることがあります。
こうしたヒューマンエラーを避けるためには、チェックリストを作成し、注文プロセスの正しい順序での完了を確認することが有効です。また、属人化を防ぐためには注文プロセスにできるだけ一貫性を持たせ誰でも対応ができるようにすることが効果的です。
このような受注業務の多くの課題は受注管理システムを開発することで解決ができます。複雑な手順もシステムであれば、フローに従って処理を進めていくだけで、誰でも対処することが可能です。
また、データチェックも入力時に確認することができますので、重複などのミスも減少し、得意先からのクレームも無くなります。
3.まとめ
製造業における受注管理では、プロセスが多岐にわたり複雑であることや、担当者に情報が集中してしまうことから、受注情報が適切に管理されていない場合があります。
Excelなどを活用したアナログな管理から、お客様からの貴重な注文情報を適切に管理できる受注管理システムでの対応を検討してはいかがでしょうか。
システム開発を通じてこれまで有効に活用できていなかった注文情報を各部門で共有できるようになり、正確な取引を短時間・短納期で実現でき顧客満足度向上にもつながります。